密室でふたり、イケナイコト。

「い、いいよ!!
べ、別に自分で……っ!!」


そんなの、恥ずかしすぎて無理!!


「いいから。
ほら、ゆずき?」


誘うかのように、囁かれたその声はとっても優しい。

「で、でも……っ!」

「口、開けて?」


アイスを掬ったスプーンが唇の目の前で待っている。


「はい、アーン」


ううっ……


「ん、いい子」


恥ずかしさを堪えて口を開けると、冷たいものがゆっくり放り込まれて。

いちごのほんのりとした甘さが、ジワジワと舌の上で溶けていく。


「どう?
おいし?」


「うん……っ!」



購買のアイスって初めて食べたけど、こんなに美味しいだなんて!!

この甘すぎないのが最高……


って、なに笑顔で頷いちゃってるのよ、わたし!!



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