密室でふたり、イケナイコト。

「あ、あんまり、見ないで…?」


頬杖をついて、目を細めて楽しげに笑う成宮。

じっと見つめるその瞳に、さっきみたいな雰囲気は見えないけれど……


それでも無理!!


それさえも耐えきれなくて、顔全体を覆えば


「可愛いな」


また甘ったるい声でつぶやかれる。


「か、可愛くなんてないからっ…!」


これ以上は無理だと反論しても、


「すげー、可愛い」


「っ………」


「世界一可愛い」


追い討ちをかけるように、さらに上の答えが返ってくる。

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