密室でふたり、イケナイコト。
◆自覚したキモチ
*
―――昨日、どうやって帰ってきたっけ……
衝撃のことを言われた途端、急にハッと覚醒したようになって、
「か、帰るっ!!」
ドンッと強く成宮を突き飛ばして、雨がまだ降り続けるのも気にせずに全速力で家に帰った。
「おい、ゆずきっ!!!」
呼び止めるように、後ろから伸びてきた腕と声に、一切振り返ることなく。
わたし、成宮のこと……好き、だったの?
ドキドキするのも、緊張するのも、寂しくなるのも、
全部、ぜんぶ……
成宮のことが好きだったから……?
「嘘でしょっ……」
寝起きの、ボサボサの髪のまま、ボフンッと勢いよく布団に顔を突っ込んだ。
本当に?
ほんとうの、本当……?
あんなにムカついたり、嫌だって思ったり、
イケメンのくせにとか、内心散々暴言吐きまくってた相手に、
わたしが……恋?
信じられない……
オタク人生を送ってきたわたしにとって、今まで人を好きになったことがないから分かんない。
声優のお仕事じゃ、ラブコメや今撮影してる【君への好きは~】だって、恋する女の子を演じてるけれど……
それを自分に置き換えてみたとしても、なんだか腑に落ちない。
恋愛初心者にはハードルが高すぎるよ……
―――昨日、どうやって帰ってきたっけ……
衝撃のことを言われた途端、急にハッと覚醒したようになって、
「か、帰るっ!!」
ドンッと強く成宮を突き飛ばして、雨がまだ降り続けるのも気にせずに全速力で家に帰った。
「おい、ゆずきっ!!!」
呼び止めるように、後ろから伸びてきた腕と声に、一切振り返ることなく。
わたし、成宮のこと……好き、だったの?
ドキドキするのも、緊張するのも、寂しくなるのも、
全部、ぜんぶ……
成宮のことが好きだったから……?
「嘘でしょっ……」
寝起きの、ボサボサの髪のまま、ボフンッと勢いよく布団に顔を突っ込んだ。
本当に?
ほんとうの、本当……?
あんなにムカついたり、嫌だって思ったり、
イケメンのくせにとか、内心散々暴言吐きまくってた相手に、
わたしが……恋?
信じられない……
オタク人生を送ってきたわたしにとって、今まで人を好きになったことがないから分かんない。
声優のお仕事じゃ、ラブコメや今撮影してる【君への好きは~】だって、恋する女の子を演じてるけれど……
それを自分に置き換えてみたとしても、なんだか腑に落ちない。
恋愛初心者にはハードルが高すぎるよ……