密室でふたり、イケナイコト。
「最初はあんなに嫌がってたのにね?」
「あの人、モテモテだけど一切興味ないって感じで、バスケ部の先輩とは正反対だし。
男からみてもカッコいいと思うよ」
「へぇ……」
まあ女嫌いだからそれは言えてるね?
てか、ひねくれ者の侑に、ここまで言わせるなんて、すごいわ成宮。
異性だけじゃなくて、同性にまで憧れられるとは……
にしても、侑のこと見くびってたよ。
いつの間にこんなに素直になってたなんて、お姉ちゃん、嬉しいよ。
「てか姉ちゃん、もう出なくていいの?」
「げっ!!
ヤバっ……!!」
話してるうちに結構時間経ってた!!!
慌てて自分の部屋に戻り、着替えて軽くメイクを済ませて階段を駆け下りる。
お昼ご飯は、まあいいやっ!!!
「あ、侑。
1つ聞いていい?」
「ん?」
今にも家を出ようとした足をぐるりとリビングに向けた。
「恋って、なに?」
「………前からおかしいと思ってたけど、この暑さでとうとう頭までやられたわけ?」
「………」
うん、やっぱり前言撤回。
全然素直じゃないわ、こいつ。