密室でふたり、イケナイコト。
「あ、純粋なゆずきちゃんには分かんないかー」


やめて。

やめて、やめてっ……

聞きたくない。

より一層心臓が嫌な音を立てて、暴れている。


「私たち、体の相性いいんだよね」

「っ!!」


「熱あるからやめとこうって言ったのに、瑞稀ってば聞かなくて」


いや。

「……て…っ」


「ほんと、カッコよかったなぁ、瑞稀。
色っぽくて、声もイケボでさ?」


それ以上、なにも言わないで。


「………めて…っ」


「耳元で自分の名前、あのNAMIボイスで囁いてくれるんだもんね~
ほんと、ヤバ……」


「もう、やめてっ!!!!!」

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