密室でふたり、イケナイコト。
──────


「お前、戻ってくるの遅すぎ」


「ご、ごめんっ!!」


どうやらわたしがなかなか戻ってこないから、何かあったのかと心配で見に来てくれたらしい。


それで、そんな不機嫌そうなのか……


この間もまた、相沢さんのことがあったからだとは思うし、愛されてるんだなーって嬉しいけれど……


なんか、最近。


成宮が過保護になってるような?

気の…せい?



「よし、準備終わった!
遅くなって、ごめん!!」



ドア付近に立ってる成宮の元へ向かうと、



「ちょっと待て」


「え?」


「髪、もっとちゃんと拭きな」


「あっ、ご、ごめん!!」



わたしの肩にかかっていたタオルを取ると、そっと拭いてくれた。



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