密室でふたり、イケナイコト。
「…しょ、しょうがないから、彼女になってあげる!」
顔が熱いのがバレたくなくて、バッと勢いよく立ち上がった。
ああ…
なんて可愛くないんだろう、自分。
いくらなんでも、なってあげるは、ひどい…
「とか言って嬉しいくせに」
「よ、予想外すぎて、戸惑ってるだけだしっ!?」
「声、裏返ってるけど」
なにそのムカつく表情!?
前言撤回!!
成宮には、なってあげる、で十分だわ!!
「ま、元々うんしか認めないつもりだったけど…」
「―――これからよろしくな?
俺の彼女さん?」
自信たっぷりに微笑むその表情に、
「…っ、――望むところよっ!!」
またドキッとさせられたのが悔しくて、大声を張り上げたことは、わたしだけの秘密。