涙の数だけ
2日目
今日は林業体験と山登り
俺はどこかの班について行く。
どうせ邪魔者扱いされるだけだろう。
でもそんなのはいつものことだ。
俺もずいぶん、嫌われ者になったぜ…
「葵!おいて行くよ~!!」
山登りの下山中
そんな声が聞こえて。
新垣だ。
どうして俺はこうも新垣のことに敏感なんだろうか。
紗智のときでもこんなに敏感じゃなかったのに。
俺の中に今、どんな感情が渦巻いているんだ…?
「待ってよー!ゆずー!!」
そんな声が聞こえると東が姿を現す。
その後ろには三木もいて。
でもどこか元気がない。
あぁ…今日の夜にでも何か問題が起きそうだ。
やっぱり紗智の勘はどこまでも正しい。