涙の数だけ





「なぁ~に言ってるのかな?

まさかあたしに…ケンカ売ってる??」


俺と新垣の席は結構離れている。


なのにアイツの声はしっかりと俺の耳に届く。

意味分かんねぇ…



『岩村先生…』

そこへ現地の人がやってくる。



『ただいま、曇っていまして星座観察ができません』

あぁ…出たよ、中止パターン



『分かりました』

短くそう答え、ごちそうさまの挨拶をかける。




『えー残念ながら今日の星座観察は中止です。

なので自由時間にします』


問題多発可能性アリの自由時間

これは…やむを得ない。


ところどころからヨッシャッという声が聞こえる。


確かにこの季節夜、外に出るのは寒すぎる。

ま、お前らのキモチも分からなくない。



「部屋帰ろー!!」


そんな声が聞こえて鍵を持った新垣が現れる。


その周りには班員がみんないて。

どんだけ愛されてるんだ、新垣






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