涙の数だけ




あぁ…バカみたい。

なんであたし、泣きそうになってるの?



いつも頼られる存在でいたくて、
溢れそうになる涙をいつだって堪えてきたじゃない。



周りから注がれる視線。

みんなに気付かれた。


あたしが今、泣きそうだということに。



ま、いいや。

この涙を零さなければ何も問題はない。



それから言いたいことをそれぞれ言った。



最後に


「みんなの気持ち、よく分かった。

ただ、せめて明日だけでも我慢しよ?」

と、岡田Tに言われる。



みんな頷いていたがあたしは頷けなかった。




洋子にどれだけあたしが辛い想いをさせられていたか誰も知らない。


マリだって岡田Tだって、

一番仲の良い葵だって、誰も知らない。



もう一緒にいるだけでイヤだった。

同じ空間にいると思うだけで気分が憂鬱で。



ヒドイことしてることくらい、自分でも分かってた。

それなのに止めることができなくて。




あぁ…ホントに涙が溢れそうだ。









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