涙の数だけ
部屋に帰っても涙は引く様子はなく、黙って部屋を出た。
いつもと違うオーラをまとうあたしに誰も着いてこようとはしない。
部屋がある2階のトイレじゃ見つかるかもしれない。
そう思ったから男子の部屋がある3階のトイレに行った。
独りになると涙が溢れ出す。
どうやら本当に限界を超えてしまったらしい。
………涙上等。
でも目を赤くして部屋に帰るワケにはいかない。
と、言うことで涙を堪える。
トイレの鏡を覗くと少しだけ赤くなった目と鼻声の声
ま、これくらいいいか。
そう開き直って部屋に戻る。
入口には見慣れない靴。
え…まさか…?
ふすまを開けると案の定、岡田Tの姿。
なんてこった。
岡田Tの視線が痛い
きっと岡田Tは気づいてる。
あたしが泣いていたことに。