涙の数だけ
『じゃあこれで班長会を終わります
さっさと寝るように』
その言葉と同時に新垣は席を立った。
あ、そう言えば岡田先生がいない。
まだ女子の部屋にいるのか?
ま、どっちにしろあとで職員会議をやるからそのときに何もかも聞けばいい。
消灯時間10時
で、10時半に見回りを終え、11時から職員会議
10時半の見回りを終えた俺は外に出た。
あぁ…寒い。
そんなことを思いながら携帯を取り出す。
「………もしもし??」
何コールか目に聞きなれた声が俺の耳に届く。
『あぁ紗智か??』
「あなたから電話なんて珍しいわね」
電話の向こうでウフフと、笑っている紗智が見える。
『ちゃんと、飯食ったか??』
紗智に電話した理由なんてものすごくしょうもないこと。
紗智の声を聞いて安心したかった、ただそれだけ。
「何かあった??雄志?」
『新垣が…新垣がな?』
やっぱり俺は紗智には敵わない
コイツには何もかも、お見通しだ。