綺麗事

眞衣は夏目の姿を見ると迷わずに彼に抱きついた。

「眞衣!大丈夫か!?何にもされてないか!?」

と叫んだ。

そんな中、理苑は本格的に喘息の発作になってきていた。

ちらりと彼らの方を見ると夏目の他に葉月と肇が来ている。

紫苑は何しているのだろうと思っていると、パチリと肇と目があった。

急に近づいてきた肇はガッと理苑の胸ぐらを掴んだ。

「おい!お前かよ眞衣ちゃん泣かせたのは!?ふざけんなよ!」

そう叫ぶ肇。

「ん"、ゲホッケホッケホッ!」

只でさえ発作が出てるのに首元を絞められて更に気管が狭まる。

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