綺麗事

理苑の病室を出て救急外来の待合室に行くと思わずぎょっとした。

「は?お前ら...なんでここに?つか、お前らが鈴張 理苑の付き添い?」

「ん?あ、兄さん?鈴張さんは?」

葉月がそう言って立ち上がった。

「まだ意識は回復はしてないし酸素も低いから酸素マスク着けてるけどそのうち目が覚めるはず。で?」

「で?とは?」

と聞き返す葉月。

「はぁ、ここで兄弟喧嘩するつもりはないんだわ。とりあえずさ、紫苑は何処に居るわけ?」

「ちょっと学校に侵入者が居たみたいでそっちの処理任せてますけど。」

そう言ったのは夏目だった。



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