綺麗事


思わず本音で言ってしまった理苑。


その時、予鈴が鳴り出した。


「お、もうHRの時間か。クラスの皆に紹介


するから行くぞ。」


「はぁい。」


職員室を出て歩いて数分。


1-Aと看板の出た教室の前で立ち止まった。


「呼ぶまで待ってろよ。」


「ん。」


理苑が頷くのを見てから篤は教室に入って


いった。


ガヤガヤ ワー ワー煩い教室。


「お前ら、うっさいぞ!!いつまでしゃべ


ってんだ!!」


教室に入ってすぐに篤が叫んだ。


高校時代の不良はどうやら健在らしい。


すぐにシンッと静まりかえる教室。


よっぽど怖がられてるらしい。


なんというか篤らしいなんて笑う。


「4月から諸事情で登校出来ていなかった


生徒が今日から登校できるから今から


紹介するぞ~。鈴張、入ってこい~。」


ゆるゆるだなぁ何で思いながら教室に入る


と、皆が食い入るように此方を見てくる。
< 6 / 40 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop