綺麗事
思わず本音で言ってしまった理苑。
その時、予鈴が鳴り出した。
「お、もうHRの時間か。クラスの皆に紹介
するから行くぞ。」
「はぁい。」
職員室を出て歩いて数分。
1-Aと看板の出た教室の前で立ち止まった。
「呼ぶまで待ってろよ。」
「ん。」
理苑が頷くのを見てから篤は教室に入って
いった。
ガヤガヤ ワー ワー煩い教室。
「お前ら、うっさいぞ!!いつまでしゃべ
ってんだ!!」
教室に入ってすぐに篤が叫んだ。
高校時代の不良はどうやら健在らしい。
すぐにシンッと静まりかえる教室。
よっぽど怖がられてるらしい。
なんというか篤らしいなんて笑う。
「4月から諸事情で登校出来ていなかった
生徒が今日から登校できるから今から
紹介するぞ~。鈴張、入ってこい~。」
ゆるゆるだなぁ何で思いながら教室に入る
と、皆が食い入るように此方を見てくる。