粘着注意。
「これ、触っても平気かな?」


僕はモノを見ながら言った。


「だめだよ、孝君。お母さんに怒られちゃうよ」

「ちょっと位、大丈夫だよ」

「いけないよ。明、知らないからね」

「平気だよ」


そして僕は、モノを触った。
予想通り、モノはぐにゃぐにゃしていて、面白かった。


「うわぁ。楽しいよ、これ」

「孝君。もう帰ろうよ」

「分かった」


僕はモノを剥がそうとした。


「剥がれないよ…」


無理に取ろうとすると。


「痛いっ!!」


指に激痛が走った。
無駄だと思った僕は、そのまま、家に帰った。
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