【女の事件】遺恨の婚礼歌
第1話
時は、2015年11月20日頃のことであった。

場所は、今治市富田新港町にあるショッケン(日本食研)のキューデン(宮殿)本社の庭園にて…

この日は、社内恋愛を実らせて結婚が決まったカップルさんの婚礼の事前撮りのロケーションが行われていた。

その時、キューデン本社の中では…

ショッケンのキューデン本社の総務の課長のひろつぐ(39歳)は、課長以上の社内会議に出席していた。

会議の休憩時間の時であった。

庭園で行われている婚礼の事前撮りを見たひろつぐは、ものすごく怒っていた。

「なんだあれは!!」
「ああ、社内恋愛で結婚をするカップルさんの婚礼の事前撮りですよ…」
「何を考えているのだ!!勤務時間中にイチャイチャイチャイチャイチャイチャ…オレをグロウしているのか!!」

庭園で行われている婚礼の事前撮りのロケーションを見たひろつぐは『職場をなんだと思っている…けしからん!!』と怒った。

それから20分後に会議が再開された。

会議中に、会議室のグレーの電話機の着信のブザーが鳴っていた。

この時、別の部署の課長さんが電話に出た。

「はい、会議室…はっ、しばらくお待ち下さい…(ひろつぐ)くん、君に電話だ…」
「電話…」
「呉服屋さんのダンナさんだ…」
「またかよぉ…」
「(ひろつぐ)くん、会議中なんだぞ!!」
「すみません…」

電話は、呉服屋さんの経営者夫婦でひろつぐのかつての上司で東鳥生の製造工場の工場長さんの深江さんのご両親からであった。

深江さんのご両親は、ひろつぐにお見合いのことで電話をかけてきた。

ひろつぐは、会議中に私用電話がかかってきたことを周囲からどがめられたことに腹を立てていた。

「もしもし…今は会議中ですよ…あんたらのせいでオレはまわりから怒鳴られた!!どうしてくれるのですか!?」

場所は変わって、呉服屋さんの奥座敷にて…

深江さんのお父さまは、もうしわけない表情でひろつぐに言うた。

「もしもしひろつぐさん…会議中に電話をかけたことについてはあやまるよぉ…だけど困るのは私たちなのだよぉ…どうしてって、ひろつぐさんのお見合いをどうしたいのかを聞かないと、困るのは私たちなのだよ…お見合い相手の第一印象はどうなのかを知りたいからかけたのだよぉ…」
『会議中の私用電話は慎みたまえ!!』

(ガチャーン!!)

深江さんの両親に斬り棄てる言葉を言うたひろつぐは、電話を切ったあとものすごくイラついていた。

(ツーツーツーツーツーツー…)

深江さんの両親は、ひろつぐにお見合いのことを聞くことができなかったので、とほうにくれていた。

電話を終えたひろつぐは、周囲のみなさまにひとことおわびした後、会議に戻った。

会議が終わった後のことだった。

ひろつぐは、キューデン本社の庭園の付近を通りかかった。

その時に、近くにいた男性にこう言うた。

「なあ。」
「はい。」
「ここの会社は、仕事中に婚礼の事前撮りをしているのか!?」
「えっ?うちの会社は、社内恋愛推進の会社ですよ…」
「そんなことは分かっている!!けれど、何で勤務時間中に婚礼の事前撮りをしているのが分からないのだよ!!」
「えっ?特別に…」
「ここは職場なんだぞ!!ここの会社の経営者(クソバカじじい)は何を考えているのだ!!ふざけるなよ!!なにが社内恋愛推進会社だ!!そんなふざけたことをしているからスタッフがナマケモノなんだよ!!」

思い切り怒っているひろつぐは、にらみつける目つきで庭園を見た後、自分の部署へ戻った。

その日の夜7時頃のことであった。

場所は、織田ヶ浜の近くにある2階建ての家にて…

ひろつぐは、姉・ちえみ(44歳)から深江さんのご両親が心配になって電話をしたのに、どうして怒ったのかと言うたので、大ゲンカになった。

「ひろつぐ!!どうして深江さんのご両親に怒ったのよ!!」
「やかましい!!オレは『勤務時間中の私用電話は慎みたまえ!!』と注意しただけだ!!仕事中にどーのこーのといよるもんが私用電話をかけるなんてどーかしとるわ(ブツブツ)」
「ひろつぐ…深江さんのご両親は、ひろつぐのお見合いのことで電話したのよ…」
「それがどうかしたのか!?」
「どうしてって、この前のお見合いの時にお目にかかった相手の第一印象がどうだったのかと聞いただけなのよ!!」
「だからと言って、勤務時間中に電話をしていいと言うわけじゃないのだよ!!」
「深江さんのご両親は、あんたがなーんにも言わないから、第一印象がどうだったのかが知りたい…」
「やかましい!!だまれ!!だまれだまれだまれだまれだーーーーーーーーまーーーーーーーれーーーーーー!!…何なのだ一体!!ショッケンの経営者(クソバカじじい)はなにかんがえているのだか…職場の敷地で勤務時間中に婚礼の事前撮りをしているところを見たから、思い切り怒っているのだよ!!やってられるかバーカ!!」
「分かったわよ…あんたの今の状態では危ないわよ…深江さんのご両親に、嫁さんに暴力をふるうおそれがあるのでお断りしますと言うとくけん…」
「そのように言うとけ!!(舌打ちする)…オレは、今までひろみちの恋愛結婚と姉さんのことと会社のために何もかもをガマンしてきたのだよ…あんたにオレの気持ちなど分かってたまるか!!」

(バーン!!)

ひろつぐは、力を込めてドアを閉めて部屋を出た後、自分の部屋に閉じこもった。

次の日の朝のことであった。

ひろつぐは、社長のゴルフのお供で朝倉のゴルフ場へ上司と一緒に行くので、朝早くから出ていた。

ちえみは、深江さんのお父さまに電話をかけて、ひろつぐは暴力をふるうおそれがあるからお断りしますと言うた。

「もしもし…深江さん…すみません…先方さんにお断りの電話をしていただけますか?今のひろつぐは、相手に暴力をふるうおそれがあるからお断りします…(反論をされたので怒っている)深江さん…どうしていちいち細かく反論をして来るのですか!!本人の今の状態はきわめて危険なのですよ!!分かっているのであればお断りの電話をしてください!!…ひろつぐにお嫁さんなんか猫に小判よ!!40前の男が初婚なんて、世間からなんて言われるのか分かっているのかしら!!…ひろみちにお嫁さんがいるから、ひろつぐには必要ないのです!!ひろつぐの年齢では条件が悪くなるのよ!!あんたらはゼンゼン分かってないわね!!必要ないものを必要だと言うことが間違っているわよ!!アタシも…ダンナが気に入らんけん、6年前に家を飛び出して、実家に出戻っているのよ…アタシの話が聞こえていないのかしら!!もういいわよ!!あんたらは人の言う言葉に小うるさく反論してばかりだから、話にならないわ!!サイアク!!」

(ガチャ…)

受話器を置いたちえみは、大きくため息をついた。

電話を終えたちえみは、家を出て、喜田村のバス停まで歩いて行った。

バス停から今治桟橋方面行きのバスに乗って今治駅へ向かった。

今治駅のバス乗り場でバスを降りたちえみは、玉川方面行きのバスに乗り換えて、片山新田のバス停まで乗った。

そこでバスを降りたあと、歩いて国道196号線のバイパスの交差点付近にあるキスケ(パチンコ店)へ行った。

ちえみは、金髪で派手な色のチークでほほを染めて、くちびるはマゼンタレッドのリップをつけて、髪の毛にラメラメのカチューシャをつけて、へそ出しのミニスカファッションで、つめには派手な色のマニキュアとペディキュアをつけて、ブランドもののハンドバッグを持って、耳たぶにイヤリングをつけて、へそにピアスをつけて、ジャラジャラとしたアクセサリーをつけた姿でパチンコ店へ入った。

パチンコ店に入ったちえみは、韓流ドラマの台でパチスロ遊びに夢中になっていた。

ちえみは、持ち合わせがなくなるまでパチスロ遊びをした後、バッグの中からエクスペリア(スマホ)を取り出して、男に電話をしていた。

ちえみは、スマホのサイトを開いて金回りのいい男にメッセージを送っていた。

ちえみは、数年前から愛媛県の老舗のテレクラ『ハートマーケット』のプリカを使って、金回りのいい男を手当たり次第にあさりまくっていた。

パチンコ店に入ってから240分後のことであった。

目星の男と会ったちえみは、腕を組んで近くにあるマクドへ行った。

男のカネを使ってビッグマックのセットでごはんを食べたちえみは、男に金銭を要求した。

「お願いがあるの…援助してほしいの…パチンコ店で遊びすぎて…持ち合わせがなくなってしまったので…援助してほしいの…」
「援助…」
「そんなに多い金額じゃないの…少しでいいの…1万円でいいの…帰りのバス代があればいいの…」
「バス代と言うのならば…出します…」
「本当に…うれしいな…お礼に…ラブホに行かない?ラ・ブ・ホ…」
「ラブホ…」

男にラブホに行こうと誘ったちえみは、さらにこう言うた。

「あのね…アタシのブラとショーツ…ほしい…お持ち帰りができるわよ…パンスト破りもつけてあげるわ…どう?」

ちえみは、男からさらにカネをせびる目的でランジェリーのお持ち帰りをつけて、もう1~2軒ラブホをはしごできるようにしてあげようかと言うた。

ちえみのユウワクに負けた男は、サイフの中から20万円を出した。

男からカネをせびることに成功したちえみは、国道317号線沿いにありますラブホへ男と一緒に行った。

ところ変わって、ラブホの部屋にて…

ちえみは、ベッドの上で終始受け身になって男に抱かれていた。

ひろつぐが結婚できるようにと思って、軽い気持ちでエンコーをしているちえみは、近い将来凶悪事件に巻き込まれることなどおかまいなしになっている。

そしてここから、恐ろしい悲劇が始まりをつげた。
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