『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
飲み物を飲みながら
3人で絵の話をした
楽しい時間だった
佐々野さんは
独特な感性を持っていて
同世代なのにすごく刺激になった
「先輩は、ホントに絵が好きなんですね
恋してる顔をしてました」
やっぱり見られてた
先生を見てるところ
佐々野さんは
たまにドキッとすることを言う
「…うん、ただ好きなだけ…
佐々野さんみたいに上手くない…」
私は先生の方を見れなかった
そぉ
ただ好きなだけ…
私は先生のことを
ただ好きなだけ…
先生に好きになってほしいとか
先生の彼女になりたいとか
なんの見返りも求めてない