『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「この筆、オレも使ってるんだけど
使いやすいよ」


先生が筆を買ってくれた



「いんですか?」



「うん
立花さんにも合うと思う
使ってみて」



「嬉しい…
私、明日、誕生日なんです」



プレゼントみたいで嬉しかった



「知ってる…」



「え…」



「部活の名簿に書いてあった」



「先生は、誕生日いつですか?」



「オレは、9月」



「じゃあ、私からのプレゼント
期待しないで待っててください」

私は笑いながら言った



「うん、期待はしてない」

先生も笑った



9月

私は何をしてるかな…



先生と一緒に笑ってたいな



それだけで

それだけでいいから…



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