『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

懐かしい、タバコの香り

先生と最後に会った日もこの匂いだった



「先生、まだタバコ吸ってるんですか?」



「久しぶりに吸った…
さっき、コンビニで買った

立花さんに最後に会った日から
吸ってなかった…」



先生も憶えてた



キスしたくなるから吸ってる

先生の言葉を思い出した



「…先生、私のこと…」

まだ、好きですか?



「…ん?」



「私のこと…覚えてくれてて、よかった…」



「…覚えてるよ…」


先生は下を向いて笑った



あの時と変わらない
優しい笑顔


また見れて、よかった…





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