『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「アルコール抜けたと思うから
言うけど…」



「はい…」



先生が真剣だったから私も緊張した



先生は仰向けのまま話した



「覚えてるなら…
昨日の続きから言う


立花さんのこと
ずっと忘れられなかった

また会えて嬉しかったのは
本当はオレで…

本当はオレの方が、
立花さんのこと、好きだったと思う…


立花さんが
かわいくて、仕方ない…

アレ、なんか、
昨日より恥ずかしいこと言ってる?オレ」



ずっと先生は天井を見てた



そんなこと
今まで言ってくれたことなかった



「嬉しい…

先生、泣いてもいい…?」



私の目からは
もぉ涙が流れてた



先生が私の方を見てくれた



「ごめん…
黙っていなくなって…

ごめん…
忘れようとして…

ごめん…
寂しい思いさせて…

ありがとう…
待っててくれて…

好きになってくれて
ありがとう…」


そう言って
先生は抱きしめてくれた



先生の大きな手は

あの時と変わらず優しかった…




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