『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「顔、見せて…」



私は先生の胸で首を横に振った


泣いてる顔を見られたくなかった



「泣くな…バカ…」



耳元で先生が呟いた



天気雨の中、傘をさしてくれた先生

…バカじゃないの?



あの日のバカも

今日のバカも



優しかった




「先生、好き…」

先生の胸にそう言った



「うん…
オレも好き…」




やっと「好き」が木霊した





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