『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

5限が終わるチャイムが鳴った


結局、私は絵を描けなかった



先生にジャケットを返して
保健室に置いてきたブレザーを取りに行った



「乾いたよ」


田中先生が乾かしてくれてた



「ありがとうございます」



クション…



「身体、冷えたんじゃない?
季節の変わり目だし
気を付けてね」



「はい、ありがとうございました」



教室に戻る廊下の窓から
虹が見えた



先生にも見せたいな…



私はなぜかそう思った



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