『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
私はひとりで桜を見上げた
昼休みに先生と見た桜と何か違った
同じ桜なのに物足りなかった
水滴の乗った花弁を見て思い出した
先生…
傘の中を思い出したら
ドキドキした
さっき肩に掛けてくれた
先生のジャケットの匂いがほのかに香った
先生のことを想いながら描いた
クシュン…
寒くなって
学校に戻った
先生、来てくれなかったな…
美術室にも先生はいなかった
帰っていいって言ったのは私なのに…
先生を待ってた
先生を探してた
変なの…