『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「あ、コレ…」


先生がスーツの内ポケットから
封筒を出して
私に差し出した





美術館のチケットが1枚入ってた



「昨日の弁当のお礼」



「え、いんですか?
嬉しい…
先生は行かないんですか?」



「オレも1枚あるから…
自分で買ったけど
彼女もオレに買ってくれたんだ
だから、ダブった」



「じゃあ、彼女と一緒に行けばいいのに」



「彼女は、美術館とか興味ないから…
オレと行くと長くなるから
尚更好きじゃないって」



「好きな人と一緒にいれるのに
楽しくないのかな?」



「立花さんは、彼氏と仲いいの?」



「私ですか?
彼氏なんていません…
ただの想像です」

そぉ言うと先生が笑った



「先生、失礼ですね…
きっと、付き合ったら
一緒にいるだけで幸せなんだろうな…
って思います
毎日会いたいって思います
違うんですか?」



「どぉだろーね…」


先生は苦笑いした



違うの?

私は付き合ったことがないから
実際何もわからない


好きだから付き合ってるんだし
会いたいのは当然だと思ったのに…



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