『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜

「時間、大丈夫かな?」


先生が心配してくれた



フロントミラー越しに先生と目が合った



「家に連絡したので大丈夫です
もっといたかったな…
閉館時間じゃなかったら
私まだいました」



「オレも…」


先生の声は嬉しそうだった



でもきっと
彼女に会えてたら
もっと嬉しかったんだろうな…



「先生、明日は彼女に会えるといいですね」


そう発した途端、胸がズキっとした


アレ?なんだろう?



先生の返事はなかった



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