『先生の色』〜桜の下で始まった恋は、色を変える〜
「ありがとうございました」
「先生、さようなら…」
「うん、気をつけて…」
駅に着いて車から降りた
ドン…
「結構、降ってるね…」
佐々野さんが傘に入れてくれた
「ありがと」
「たぶん、私はホントについででした」
先生の車を見送りながら
佐々野さんが言った
「え…?」
「先生、先輩を送りたかったんです」
「そんなことないよ
先生は贔屓するような人じゃないし…」
「贔屓とかじゃなくて…
先生、特別な感情で先輩を好きですよね」
特別な感情…
「佐々野さん、なに言ってるの…?
だって先生、彼女いるし」
「人の気持ちは、変わりますよ…」
たぶん佐々野さんは
私の気持ちも気付いてる