死んでも言わない
「えっ夏海??え?」


まこが顔を見るなり
え?は?を連呼するんだけど。



「そんな違う?」


「うん大違い」


「いつもそんなに女子じゃない?」




「うん」

うなずきが大きすぎ、

今のは失礼。





「恋する乙女ってマジで世界共通言語だね」


まこずっと私のことガイジンだと思ってたの?


まだ目ん玉ひっくり返ってるまこを
少し睨んでいて乾いた笑いが出た。



「意味わかんないわ」


「こっちのセリフだよ、」



は?



聞き覚えのある声は頭上からして


それは今一番聞きたかったような気がする。





「春陽、」



「何なの?言い逃げとかタチ悪いじゃん」




何のことを言ってるのかはすぐ分かった。


でもあまりにも春陽が
私の求めていた
苦渋の顔をしてるもんだから


少しだけ虐めたくなった





「何のこと?」


「は?」


春陽ももうこれ以上は俺の口から言わないって顔に書いてある



私だって言ってあげない



自分で考えて

私はもう




全部言った。


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