縁の下の恋


「一理?お前リョウさんを何か怒らせたのか?まぁピアノの件で何か言いたいことでもあるのか?……」



「あのぅ!私はどうすれば…何が何だか分からないんですが…」


心の中の動揺を気付かれないように一理は結城に聞いてみた。



「俺も、何なのかわからん!!リョウさんに個人的に声掛けられたの初めてだし…ただ明日のコンサート終わったら、明日は必ず此所で…お前も一緒にって、いったい、どういうことだぁ!わかんねぇぇぇ!」



「あのぅ、私は関係無いと思いますから、何かの勘違いだと……じゃあ失礼します。」



そう言うのが精一杯であった。



リョウさんが、私になんか話しがあるはずは無い。



そう思いながらも何故か顔が赤らんでくる一理であった。
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