縁の下の恋
一理にとっては初めての感情であった。
ある意味自分の思い通りに仕事をし自由な発想でコンサートを進めて行くリョウのことを羨ましくも思っていた。
ずっと見ていくうちに、輝いている部分と何故か垣間見る影の部分が自分でも気になり始めてからは、リョウのすべてを受け入れたいとまで思うようになってしまった自分に気がついてしまった。
でも、今となっては、どうしても手の届かない存在となってしまった。
しかし、たとえ遠い存在となったとしても、一理は心の中で生涯この気持ちを閉じ込めておこう、そしてこれから先も輝き続けていて欲しいと願おう…
今は最終公演を成功させることが一理にとっても幸せと想おう。