縁の下の恋
それからの高瀬の行動力はリョウの想像を遥かに越えるものであった。
しかし、高瀬もまた以前の高瀬とは違っていた。
「リョウさん…私はね、アメリカでの貴方をみて、この私ですら何か吹っ切れた気がするんですよ!何故なんですかね。ああっ、こういうコンサートも有りなのかなぁって、何も大きい会場で、°派手にするばかりが良いんじゃなくて、観客と一体となれるあんなコンサートがホントは素晴らしいってことに…気付かされました。」
「あっ、いやっ僕は、ただ…着飾る必要が無くなっただけなんですよ。自然体で良いのかなって、肩に今まで入ってた力が抜けたんだと思います。」
「そうかもしれませんね!差し当たりアジアの方で小さい会場が幾つかとれましたので、準備に掛かりましょう!」