縁の下の恋
一理が中国へ出発する準備を進めている間に森本の祖父が北京での一理の住まいをすべて手配をしてくれていた。
両親は、生活必需品をすべて揃え一理が発つ前に送ってくれて本人以上に心配していた。
観光で何度か行った所ではあったが住むこととなれば、女の子の一人住まいを何より心配する両親であった。
他にも日本からはプロジェクトチームとして10人が行くことになっており、そのスタッフとも日本を発つ前に入念に会議を行いお互いの位置付けを話しあっていた。
一理は主に中国語が話せる為に技術者と現地の技術者との通訳が主な仕事になる。
ただ、やはり専門家でないと分からない事が沢山ある為に一理はそんな中では逸材であった。