縁の下の恋
一理には此所へ来てから、日課にしていることがあった。
日曜日が唯一休みを取ることが出来た為に一度現地の人に教えて貰った場所がある。
そこへ毎週出掛けている。
会員制のスポーツジムである。
此所北京でも、最近健康志向の人口が増えつつあり、毎週来ている一理も驚く程沢山の人達が真面目に来ている。
中には一理が男性並にコースを回る為に話し掛けられる日もあった。
思いっ切り汗を流すことで日常のストレスを解消出来ると思っていた。
しかし、同時に過去の自分もまた思い出すこともあった。
こうやって汗を流しながら仕事をしていた自分を、やはり思い出さずには居られなかった。