縁の下の恋


北京での初日は、まず高瀬と一緒に会場となる場所へ行き、そこの関係者の方達への挨拶から始まった。



名前が既に知れている為に、何処へ行っても、何故?と言う顔つきをされ、高瀬の判りずらい中国語では、理解されていない気がしていた。



しかし高瀬自身アメリカから香港とリョウを側で見てきて一番違いに気付いていることもあり、挨拶が一通り終わった時は、


「今のままのリョウ君で良いのだから!気にしてない…ですよね?」



「ええっ!勿論…今から楽しみなんですよ…」



「…リョウ君…ホントに、生き生きしてますね!大丈夫ですね!また期待してますよ!」


「じゃあ三日後と言うことで、それまでピアノの準備もありますから!会場には早めに行ってます!宜しく頼みます。」


2人は堅く握手をしその場を離れた。
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