縁の下の恋



2部は、アコースティックギターから始まった。



1部のピアノとは、曲の雰囲気もガラリと違い別人のように見えた。



ステージのそでて見てると、観客席側と違いリョウの激しさが直接伝わって来るようで、一理は、何故か動揺していた。



こんな経験は、初めてだった。



無心にギターを弾く横顔に吸い込まれそうになった。


ヴァイオリンに変わる時リョウは、一度そでに居る一理の側に近付いて来た。



「ようやく、見てくれたんだね?」


「ええっ!はいっ…」


「最後まで、そこで、見ててよ!」


「はいっ!判りました。」



「ホントに君って子は、素直なんだね!」
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