縁の下の恋
一理は、進路を悩んでいることを二人に順序だてて話した。


二人は話しの途中で一理の小さい頃のエピソードを幾つか話してくれた。



一理が五歳頃に祖父にヴァイオリンを買って貰った時喜んで弾いていたと思ったら、いつの間にか大人が目を離した隙に弦を切ってバラバラにしてしまい、挙げ句に自分で元通りにしようと半日ヴァイオリンを離さなかった。とか…


7歳の誕生日に買って貰ったCDラジカセを、またいつの間にか、分解して部品を一つ一つ眺めては、自分ではめ直すのを繰り返して遊んでいた。とか……



どちらかといえば、女の子の喜ぶような物より機械を作ったり、壊したりすることが好きだった。こととかを懐かしそうに話してくれた。
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