縁の下の恋
マンションに帰り一理は早速ノートを出して今日のステージを思い返して書き込んだ。
自分なりに仕事の手順を記憶を辿り、注意を受けた所や、凄かった部分は、特にこと細かく書き込んだ。
その部署によって仕事を分担し一理の目に届かない所は、後々渡辺に教えてもらう旨分かるように赤線を引いておいた。
一時ペンが止まった。
リョウの今回の公演をファンとして観ることが出来なかった事が残念ではあったが、身近でリョウを見ることは出来た。
あの姿は、ノートに書き込まなくても、充分心の中には残って居る一理だった。