王子様に恋をした
第2幕 お茶会
そんなある日の午後
いつものように、私はティータイムのお菓子作りをしていると、
「アイリーンお嬢様。宮廷よりお茶会の通達が参っております。」
とローラが厨房に慌てた様子で飛び込んできたのです。
「ローラ。あなたは侍女ではありますが、子爵の家の出ですよ?もう少し静かになさい!」
私は主らしくローラに注意をしました。
「申し訳ございません、アイリーンお嬢様。」
ローラはスカートを少しだけ摘んで、子爵令嬢としての挨拶をしたのです。が、
「早くこれをお読み下さい!!」
と、やはり興奮状態で私に紙を押し付けてきました。
王家の赤い蝋印が施された封を開けると、そこには『お茶会』と書かれており、王太子様のご婚約者候補を選ぶ為のお茶会であり、国内の貴族の成人前の子供達が呼ばれたものでした。
王太子様といえば、文武両道•眉目秀麗
お姿は輝く様な金髪で紺碧の空のように澄んだ瞳をされた、まるでお伽噺の中の王子様がお話の中から出来てた様で、文学も武術にも長け何ヶ国語もお話が出来る方だと耳にした事があります。
この国で憧れない女子はいない、まさに『王子様』そのものでした。
私はティータイム用のお菓子が焼き上がる迄、一度もお会いした事のない王太子様とのお茶会を想像して、胸をときめかせていたのでした。
いつものように、私はティータイムのお菓子作りをしていると、
「アイリーンお嬢様。宮廷よりお茶会の通達が参っております。」
とローラが厨房に慌てた様子で飛び込んできたのです。
「ローラ。あなたは侍女ではありますが、子爵の家の出ですよ?もう少し静かになさい!」
私は主らしくローラに注意をしました。
「申し訳ございません、アイリーンお嬢様。」
ローラはスカートを少しだけ摘んで、子爵令嬢としての挨拶をしたのです。が、
「早くこれをお読み下さい!!」
と、やはり興奮状態で私に紙を押し付けてきました。
王家の赤い蝋印が施された封を開けると、そこには『お茶会』と書かれており、王太子様のご婚約者候補を選ぶ為のお茶会であり、国内の貴族の成人前の子供達が呼ばれたものでした。
王太子様といえば、文武両道•眉目秀麗
お姿は輝く様な金髪で紺碧の空のように澄んだ瞳をされた、まるでお伽噺の中の王子様がお話の中から出来てた様で、文学も武術にも長け何ヶ国語もお話が出来る方だと耳にした事があります。
この国で憧れない女子はいない、まさに『王子様』そのものでした。
私はティータイム用のお菓子が焼き上がる迄、一度もお会いした事のない王太子様とのお茶会を想像して、胸をときめかせていたのでした。