戀のウタ
「その1年男子、どこのクラス?!」

「もう終わったしミチルが出なくても大丈夫だよ」

「だけど!」

「そうそう、喧嘩で殴られたんじゃなく止めようとして椅子につまづいて食堂のテーブルに1人ダイブしただけだしな」


 山内のその発言に今までアタシ達のやりとりに静かに聞き耳を立てていたクラスメイトが一斉に笑い出した。


「バ、バカお前ッ!そこんとこ言わなくていーだろ!!」

「だってあいつ等ドン引きだったぜ。いきなり止めに入ろうとしたヤツがいきなりすっ転んで自爆だもんよ。そりゃあ喧嘩する気も失せるっての」


 ゲラゲラと笑う山内に恭介は顔を真っ赤にして怒り始める。

 確かに恭介ならやりかねないしその様子もありありと想像出来る。
 喧嘩に巻き込まれて殴られるよりもそっちのほうがしっくりくるし確立も高いと思った。


「怒る気失せた…。」

「そっちの方がありがたい」
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