戀のウタ
キミの手
夕暮れの坂道を朝と同じように2人並んで歩く。
右手にある海は朝と変わらず静かに凪いでいて穏やかで見ていると自然と心が落ち着く。
行きしなは東から昇る朝日の明るい光が水面を輝かせていたが今は西に沈む夕日で深いオレンジ色に染まっていた。
夏も過ぎ、秋に差し掛かる夕暮れらしいほんの少し淋しさを含んだオレンジ色だと思う。
本当は放課後は里奈とバーゲンに行く約束だった。
だけどお昼の一件から恭介のことが心配で里奈には申し訳ないけどキャンセルさせてもらった。
で、恭介の眼鏡の修理に付き合っての帰り道。
「眼鏡、すぐ直って良かったね」
「うん、やっぱスペアよりこっちの方がしっくりくるし直ってよかった。」
そう言って恭介はいつものように眼鏡のブリッヂを押し上げると大きく背伸びをする。
その動きに合わせて恭介から伸びる長い影も同じように動いた。
「なんか…今日はごめんな、要らない心配かけたみたいだし」
「ん、別に。ほら、恭介ってほっとけないと昔っからじゃん」
右手にある海は朝と変わらず静かに凪いでいて穏やかで見ていると自然と心が落ち着く。
行きしなは東から昇る朝日の明るい光が水面を輝かせていたが今は西に沈む夕日で深いオレンジ色に染まっていた。
夏も過ぎ、秋に差し掛かる夕暮れらしいほんの少し淋しさを含んだオレンジ色だと思う。
本当は放課後は里奈とバーゲンに行く約束だった。
だけどお昼の一件から恭介のことが心配で里奈には申し訳ないけどキャンセルさせてもらった。
で、恭介の眼鏡の修理に付き合っての帰り道。
「眼鏡、すぐ直って良かったね」
「うん、やっぱスペアよりこっちの方がしっくりくるし直ってよかった。」
そう言って恭介はいつものように眼鏡のブリッヂを押し上げると大きく背伸びをする。
その動きに合わせて恭介から伸びる長い影も同じように動いた。
「なんか…今日はごめんな、要らない心配かけたみたいだし」
「ん、別に。ほら、恭介ってほっとけないと昔っからじゃん」