戀のウタ
「そうだわ恭介君、例の話はしたの?」

「…それが、まだ…」


 三宅さんの問いに恭介はばつが悪そうに首を横に振る。
 恭介の表情を見て三宅さんはやっぱりね、と小さく呟いた。

 そして私の方を向くとほんの少し困り顔を見せた。


「ちょっと、長い話になるからお茶でも飲みながら話しましょうか」


 そう言って三宅さんはアタシ達を別の部屋へと案内した。
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