戀のウタ
「何から言うべきか…すげぇ迷ったけどまずはごめん」
「…うん」
「あんま言い訳すんのもカッコ悪いしミチルも嫌だろうから…でもこれだけは言わせて」
「…うん」
「俺、ミチルのこと、すっげー大切だから。ミチルが幼馴染のままでいたいなら、そうする」
か細く伺うようだった声が決意を帯びた硬い声色に変わる。
アタシは息を飲むと「うん」と頷くタイミングを見失った。
『幼馴染でいる』
それはアタシが恭介に望んだことだけど恭介の口からその言葉が出ると本当にそう思っていたか確信が持てなくなる。
だけどそれを否定してしまえばまたいつもの、恭介が隣にいる優しい日常に戻れなくなる気がしてアタシは喉の奥から絞り出すように「うん」と呟いた。
「…じゃあ、また明日からも幼馴染でいよう」
寂しさを誤魔化すように優しく明るい声がドア越しに聞こえる。
アタシは恭介に心配されないようになるべく明るく装って「そうだね」と答えた。
「…うん」
「あんま言い訳すんのもカッコ悪いしミチルも嫌だろうから…でもこれだけは言わせて」
「…うん」
「俺、ミチルのこと、すっげー大切だから。ミチルが幼馴染のままでいたいなら、そうする」
か細く伺うようだった声が決意を帯びた硬い声色に変わる。
アタシは息を飲むと「うん」と頷くタイミングを見失った。
『幼馴染でいる』
それはアタシが恭介に望んだことだけど恭介の口からその言葉が出ると本当にそう思っていたか確信が持てなくなる。
だけどそれを否定してしまえばまたいつもの、恭介が隣にいる優しい日常に戻れなくなる気がしてアタシは喉の奥から絞り出すように「うん」と呟いた。
「…じゃあ、また明日からも幼馴染でいよう」
寂しさを誤魔化すように優しく明るい声がドア越しに聞こえる。
アタシは恭介に心配されないようになるべく明るく装って「そうだね」と答えた。