佐々木くんの隣



「…………だよな、信じられないよな普通。どう考えたって怪しいし。嘘つき呼ばわりされても仕方ない。……本心がわかったら、キミに信じてもらえるかもしれないのに。嘘じゃないって証明、できたらいいんだけど……出会って早々そんなこと、わかるわけも信じてもらえるわけもないよな。」

髪の毛をくしゃっと掴んむと、「ははっ」と笑う佐々木海斗。
その表情は、どこか悲しそうに見えた。

どうしてなの。
どうして私なの。
なんなの、何度も騙されてきて、「今度こそは」って感情が必ず毎回溢れそうになる。
信じない。
信じたくない。
言葉と心の中は真逆だから。
そうわかっているのに、わかっているのに。
どこかで私の感情が言う。
「今度こそは違うかもしれない」って。
毎回それで騙されてきている。
いい加減学習すればっていうくらい。
だから私は、あんな演技に騙されたりしない。
だけど……。
どうしてそんなに、悲しい顔を見せるのよ。

「……あなたの本性、見抜いてあげるわよ」
「え?」
「どうせ嘘だらけなのはわかってるけど。そんなに言うなら、あなが本当のことを言っているのかどうか……視てあげる」
「……え、どうやって……」

私は左目の眼帯をスルッと外した。

「キミの……眼……」

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