佐々木くんの隣



「これでもまだ、近づきたい?」

私は黄色く変色した瞳を、彼に見せつけた。

「……オッド……アイ?」

佐々木海斗は、驚いた表情でそう言う。

「私のこの左眼はね、何も見えていないの。」
「それって……」
「失明してる」
「……!」
「左眼にはね、失明している以外目立った異常はないの。なのにこんな色に変わってしまった。そして、この眼には特殊な力が宿ったの」
「……特殊な、力?」
「……嘘を、見抜く力。」
「嘘を見抜く……」
「そう。だから相手が嘘を言えば、この左眼は反応して私に嘘だと教えてくれる。嘘を言った相手の本音が文字になって視えるの」
「…………」
「もう一回言ってみなさいよ。私と、「友達になりたい」って。」

佐々木海斗……どうせあなたも、嘘まみれの人間よ。

「キミと、友達になりたい。」

真剣な表情。
真剣な眼差し。
だけど彼の本心は……

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