眠り姫は王子に愛される





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それから今日は一緒に授業を受けていたけれど、志緒が隣に居るにも関わらずしっかり安眠してしまったことに後悔。

それでも、お昼休みに志緒は起こしてくれて、優しいことにノートを代わりに取っておいてくれた。


にこにこと余裕のある笑みで「眠り姫の可愛さは伊達じゃないね」と褒めてくれる。授業中に眠ることは褒められることでないのに。



「湖宵、ごめんね。今日は午後から仕事があるんだ」

「……じゃあ、お昼ご飯を食べたら行っちゃうの?」

「うーん、お昼を取る余裕もなくて。今すぐに出ないといけないんだ」

「そっか…、でもご飯は食べてね。お仕事行ってらっしゃい」

「一緒に帰れなくてごめんね」



申し訳なさそうに眉を下げて、私よりも寂しそうな表情を見せた志緒は頭をぽんぽんと撫でてから、軽く私を抱きしめた。




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