眠り姫は王子に愛される





「……そう、ですね。最近、私もそのことについて考えていたんです。助言頂きありがとうございます…」



結局、何も言い返せず、逃げ出すことしかできなかった。


少し遠くまで歩いて来たので、教室に戻る頃にはお昼休みが終わりかけで。


百合ちゃんに少し心配されたけれど、すぐにチャイムが鳴ったので何とか躱した。


モヤモヤと心に残る言葉たちは、鋭く容赦なく刺してくる。
逃げるために眠ろうとしても、痛くてぼんやり考えてしまう。


結局、午後の授業は眠れないまま真面目にノートを取ることで何とか思考を授業のことでいっぱいにした。


下校の際にも、百合ちゃんが少し心配そうな顔で見ていたけれど、お昼を食べ過ぎたので家で安静にすると言い逃れて、いつも通り千賀さんのお迎えでお家まで帰る。




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