眠り姫は王子に愛される
「湖宵はもう十分強いよ」
「強くなっても隣に居てくれる?」
「結婚したいくらい大好きで、逃げようとしても囲ってるのに今更何があって離れようと思う?」
「えへへ、じゃあこれからも何があっても離さない。約束!」
その言葉を信じてみよう。そして、拗らせずに不安や不満は伝えよう。それでずっと一緒に居られるのなら。
眠り姫は王子の愛で目を覚まし、甘やかされて寂しがり屋になった。寂しがりの姫は今日も王子の隣で眠りにつくのです。
「志緒…今日はね、もっと志緒とお話したいな」
「でも眠いでしょ?」
穏やかな声と優しく撫でる手は確かに眠りを誘うけれど、今日は不思議と志緒に包まれてくっついたままもっともっと志緒を感じていたい。
だから目を瞑らせようと前髪を撫でる指先を掴んで絡ませた。
「今日は夜更かしするの」
「まあ、明日は休みだし問題はないけど…」
「ふふ、志緒大好き」