眠り姫は王子に愛される





私が全力で志緒を休ませなければ。
心の中で意気込んで、志緒を引っ張りながら早々に美味しい夕食へと向かった。


本日も豪華で美味しい夕食に頬が落ちる思い。

食べながら無意識に「美味しい」と毎回言ってしまうのはここに来てからついてしまった癖。


最初は慣れなかったテーブルマナーも丁寧に教えてもらえたおかげで基本的には扱いが分かるようになった。


それでも不器用でお行儀が悪いときもあるけれど、お家の中なので甘めに見過ごされている。


元々早くない食事はフォークとナイフを使って食事をするときはさらに遅くなる。
先に食べ終わる志緒はにこにこと私の食べる様子を見つめているから、視線に戸惑って少し手が震えるのは内緒。


のんびりとした夕食を終えて、各自寝る準備をしたら、寝室で再び合流する。


今日は珍しく志緒が早くお仕事を終えたようなので、早々にベッドに入る。

私は元々どこでも何時間でも寝られる人間だし、眠ることが大好きだから何も問題ない。




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