からふる。~第13話~
9月1日。
今日から学校が始まる。
頼まれた方用に弁当を作り、朝ごはんもいつも通りに用意した。
「はい。凜くんとしゅうくんのお弁当」
「あっりがとぉ。さあやん行ってくるねえ」
「お弁当ありがとう。じゃあ、行ってきます」
1年生2人を見送り、残りはあの問題児だけに。
「だ~か~ら、おれはさあやの卵焼きしか食えねえんだっつうの!」
「今日だけは許してくれないかい。ときちゃんも忙しいんだから」
「今日だけじゃねえ。2日前と5日前も沼口さんのだった。おれを騙せると思うな!」
「ときちゃんは黒ちゃんの専属料理人じゃないんだよ。たまたま作れない時だってあるんだ。許しておくれ」
「許せねえ!ぜってー許せねえ!」
このままだと学校に遅れてしまう。
仕方がないから玄関まで連れていこう。
「沼口さん」
「ときちゃん助けとくれ」
「なんだよそれ?!おれが悪者みたいじゃねえか!」
「いいから行くよ。卵焼きは夕食に必ず出すから今日は勘弁して。ほら、バナナ食べて」
「バナナは嫌いなんだよ!」
「なら何も食べなくていいから行って。遅れるのが一番まずいから」
駄々をこねる16歳のお子様を沼口さんと2人がかりで玄関まで引っ張って行き、沼口さんが無理矢理靴を履かせ外に追い出した。
「まったく、本当に手のかかるやつなんだから!」
「明日からは毎朝一番に作っておくようにします」
「悪いねえときちゃん」
「いえ。これが仕事ですから」
はぁ。
朝から疲れた。
今日から学校が始まる。
頼まれた方用に弁当を作り、朝ごはんもいつも通りに用意した。
「はい。凜くんとしゅうくんのお弁当」
「あっりがとぉ。さあやん行ってくるねえ」
「お弁当ありがとう。じゃあ、行ってきます」
1年生2人を見送り、残りはあの問題児だけに。
「だ~か~ら、おれはさあやの卵焼きしか食えねえんだっつうの!」
「今日だけは許してくれないかい。ときちゃんも忙しいんだから」
「今日だけじゃねえ。2日前と5日前も沼口さんのだった。おれを騙せると思うな!」
「ときちゃんは黒ちゃんの専属料理人じゃないんだよ。たまたま作れない時だってあるんだ。許しておくれ」
「許せねえ!ぜってー許せねえ!」
このままだと学校に遅れてしまう。
仕方がないから玄関まで連れていこう。
「沼口さん」
「ときちゃん助けとくれ」
「なんだよそれ?!おれが悪者みたいじゃねえか!」
「いいから行くよ。卵焼きは夕食に必ず出すから今日は勘弁して。ほら、バナナ食べて」
「バナナは嫌いなんだよ!」
「なら何も食べなくていいから行って。遅れるのが一番まずいから」
駄々をこねる16歳のお子様を沼口さんと2人がかりで玄関まで引っ張って行き、沼口さんが無理矢理靴を履かせ外に追い出した。
「まったく、本当に手のかかるやつなんだから!」
「明日からは毎朝一番に作っておくようにします」
「悪いねえときちゃん」
「いえ。これが仕事ですから」
はぁ。
朝から疲れた。