からふる。~第13話~
その晩。


夕飯を食べ終え、うとうとしているところでドアが音を立てた。



「紗彩ちゃん、ちょっといいかな~?」



声で分かる。


これは赤井先輩の声だ。


何かあったのだろうか?


ゆっくりとドアを開けると、目の前にはマスク姿の赤井先輩がいた。



「どうしたんですか?」


「実はさ...今日の集会で大声出したら喉痛くなっちゃって。こんなこと始めてなんだけど、なんか喉に良いものとかない?」



そう言えば夕飯の時も静かだったような...。



「それならちゃちゃっと作りますから食堂に行きましょう」


「ありがとう。助かるわ」



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